破産者マップが集団訴訟される可能性。サイトが見れない理由は”閉鎖”が原因。結局何で破産者マップはダメだったの?

破産者マップが集団訴訟される可能性。サイトが見れない理由は”閉鎖”が原因。結局何で破産者マップはダメだったの?

ネットで物議を醸していた破産者マップに集団訴訟を行う動きがあります。

また、破産者マップは周囲からのバッシングや訴訟の動きなどを踏まえてサイトを削除する事を決定したようです。

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破産者マップに集団訴訟をする動き

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サイトに対してプライバシーの侵害という声が多く寄せられ、集団訴訟募集サイト「enjin」では3月19日昼時点で77人の被害者が集団訴訟に参加する意向を示しています。

18日の夜には望月宣武弁護士を団長とした10人規模の弁護団が発足しました。

破産者マップは、破産者の情報を詳細に掲載し(http://www.hasanmap.tokyo/sample-page/)
誰もが検索しやすいように作られており、これを以て破産者を特定し、
間接的(地域での風評)、直接的(個人情報の漏洩)な嫌がらせとなります。
また、再起を図る個人の権利を害し、その親族家族にとっても「いじめ」を誘発する要因となり、
非常に悪意のあるサイトと断定しました。
もし、あなたの家族が再起する、子どもが進学をする時にこれらを企業側が参考とする可能性も高く、
それによって受ける損失や不利益は金額では表せません。
この件に関して、このサイトを立ち上げた者に対して、サイトの削除はもちろん、損害賠償などの
集団訴訟を起こしましょう。
着手金はいくらになるか分かりませんが、目標額に達し次第訴訟を起こしたいと思います。

このような主張で、訴訟を展開していく予定であるという事です。

集団訴訟という事で民事で争うかと思われましたが、刑事告訴も検討しているという事です。

集団訴訟を検討している人の声

enjin(https://enjin-classaction.com/)ではこのようなコメントが残されています。

立ち直ろうとした矢先に職場、知り合いにバレました。婚約者にもこんな形で知られ修羅場です。
精神的にもかなりやられています。
サイト作った人間に怒りしかありません。
サイトを作った理由を知りたい。
再出発を邪魔されて悔しい。
再起をはかろうとしてる矢先に、このような、マップが公になり、中学生の息子にも事実を話しましたが、学校に行けないと情緒が不安定になってしまいました。嫁も、パニック発作が激しくなり外出できないと苦しんでおります。不利益以外なにものでもない、必要であれば、官報を閲覧すれば良い、本人以外にも苦しむ者がいて決して許される行為ではないと思います。
近所の人の反応が変わりました。死にたいです。
知られたくない情報を拡散されるのってつらいですね。思い知りました。
芸能人が不倫をスクープされた時の気持ちってこんな感じなのでしょうか?
自業自得と言ってる人が、マスコミや週刊誌側の人なのかな
悪意ある人にビジネスに誘われて無知な自分は稼げるならと沢山から借り入れしてしまい逃げられ病気になり弁護士さんにやっとの思いで手続きしてもらいひっそり生活してました。ネットに氏名住所公開されたら仕事も応募できない。検索されたら怖い。心配。悪いのは自分なのはわかってる。何ですか晒すなんて。自殺を視野にいれてます。生きていけない。
2年前に経営していた会社と同時に代表の私も破産致しました。
失意の1年を乗り越え、妻以外のあらゆるものを失い、妻の献身のもと、
ようやく今新しい会社で人生のやり直しを始めました。
今後はゼロから貯蓄し、子供も作りたいと思っていたさなか、
こんなものが出来たことを知り、一生この汚名をあらゆる人に公開され続けるのかと
再び絶望を味わっています。
このサイトの消滅と、心からの謝罪、精神的に受けた苦痛の賠償を求めたいです。

破産者マップとは?

破産者マップは官報に掲載された破産者を地図上に可視化したサイトです。

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有名な事故物件掲載サイトの「大島てる」の自己破産情報版という立ち位置でした。

地域を拡大する事で詳細なピンの位置が表示され、直近約3年分の全国の破産申立事件、再生申立事件、特別清算申立事件に関する、申立人の氏名や名称、住所、事件番号など様々な情報が表示されます。

官報というのは日本政府が発行している新聞のようなもので、破産した場合はその情報が記載されます。

WEBページでも直近30日分が掲載されている誰もが閲覧できる情報です。

30日以前の情報も図書館などで閲覧する事が可能です。

このサイトを運営しているのは一人ではなく複数人いるらしく、削除要請のフォームが用意されており

対象者の氏名
生年月日
住所
電話番号
破産理由
破産後の生活

このような情報と共に本人確認書類を提出する事で削除が可能というものでした。

これまでに800人の削除要請に応じたという事ですが、個人情報をかなり詳らかに提示しなければならない事に不安を感じる人も少なくなかったようです。

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破産者マップは罪になる?

破産者だった過去を公開するのは名誉起訴やプライバシー侵害に該当する可能性があります

刑法230条1項では

公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。

このように定められています。

公然というのは不特定多数、大勢の人がその事実を知る事のできる状態にした事を指し、それにより社会的評価を害される危険が生じた場合に毀損という形になります。

しかし、刑法第230条の2では

前条第1項の行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。

このように定められています。

弁護士によって考え方も分かれるのではないでしょうか。

破産者マップを訴訟する立場であれば1項を元に争っていくと思われます。

また、逆に破産者マップを弁護する立場であれば表現の自由や知る権利と合わせて公益目的であったと主張していくのではないでしょうか。

個人的には破産者に関する官報の情報を悪質な目的で流布しているのであれば、内容が事実だったとしても公共の利害に関するものではないと判断されると思います。

そのため名誉毀損やプライバシー侵害として損害賠償請求権が成り立つのではないかと思います。

元々、官報を見る人は限られています。

・闇金業者
・信用情報機関
・市役所税担当者

闇金業者はハガキなどのDMを送るためにチェックしているのですが、それ以上何かしてくるという事はありません。

官報には毎日非常に多くの自己破産者の情報が記載されるため、たまたま目にしたという理由で近所の人の名前や住所を見つける事はほぼないでしょう。

それが誰でも知れる状況として公開されるのはやはり問題のある行為だと思います。

その他、破産者マップの問題点

官報の利用規約には

当サイトのご利用に当たり、次の行為を行わないでください。

営利を目的として利用する行為
第三者の権利・利益を侵害する一切の行為
法令に違反する行為
検索ロボットやクローラ等によるデータ収集行為
不正アクセスを試みる行為、その他サイトの運営を妨害する行為

このように記載があります。

また、一般的に官報に著作権は存在しないと解釈されていますが、インターネット版の官報は国立印刷局が編集、作成したものなので、その範囲内では著作権が発生する余地があるとしています。

著作権法に抵触するかは微妙なところですが、規約には思いっきり引っかかっている状況です。

他にも知恵袋に投稿されたもので

サイト運営者から、破産に至った経緯及び会社名、年収がないと削除できない旨の連絡があり、
とりあえず一時削除手数料という名目で3万円をAmazonギフトのコードを要求されています。

Amazonギフト券を渡しても削除は約束されないとも書いておりました。
削除した場合でも削除の内容は公表する、と書いており、どうしたらよいものかとAmazonギフト券コードは送っておりません。

このように削除要請を送ったところ、Amazonギフト券3万円分を要求されたという方もいます。

これが事実であるかはわかりませんが、もし事実であるならば商用利用の範囲だと思いますので、また新たに問題が出てくるのではないでしょうか。

ちなみに破産者マップの運営者はツイッターで金品を要求した事はないとつぶやいていました。

これがかなり大きな問題で、本人が要求していなかったとしても破産者マップを名乗って詐欺を行う第三者が出てくる事に繋がります。

実際に、Twitterでは破産者マップの削除代行などを行う詐欺アカウントが発生しました。

二次被害を拡大してしまう可能性もかなり大きいということですね。

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破産者マップ運営者「係長」が謝罪しサイトを削除

破産者マップを管理していた人物の一人がツイッターでサイトを削除する事を発表しました。

また、集団訴訟で2億円が賠償金額であると公表。

破産者マップのドメイン(http://www.hasanmap.tokyo/)こちらはドメインを販売するか打診中であるという事です。

2億円という事なのでドメインを売るだけでどれだけの補填ができるかはわかりませんが、一過性の価値なので、そこまで大きな金額にはならないのはないでしょうか。

ネットの声

まとめ

破産者マップが見れないというキーワードで検索されているようですが、破産者マップが現在見られないのはサイトを削除した事が理由です。

今後、再開する予定もないという事なので閲覧する事はできません。

批判の声がとても多いのですが、中にはアイデアは良かったという声を送る人もいます。

WEBサービスは視点が何よりも大事で、それが需要のあるサービスであればまだまだ一攫千金の夢もある分野だと思います。

しかし、多くの人の不安を煽るサービスだったのは問題だと思うので、利便性のあるサービスを模索してほしいと思います。

叩かれて当然という意識があるかもしれませんが、破産者マップへ向けたリプライの中には過激なものもあり、脅迫罪に該当しそうなものもあります。

既に弁護団ができているという事なので、面白いから第三者が好きに叩くという事は控えた方がいいのではないかと感じました。

もし裁判になったら新しい判例ができると思いますので、ネットの法整備はまだ未熟なものが多いので、新しいガイドラインとなるかもしれません。

動向を見守りたいと思います。

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